作業・施工内容

ガス衣類乾燥機「乾太くん」を設置する前には、安全で快適に使用するために、いくつかの重要な確認ポイントがあります。これらを事前に把握しておくことで、スムーズな設置とトラブル防止につながります。

まず最初に確認すべきはガスの種類と供給環境です。乾太くんは「都市ガス（13A）」または「プロパンガス（LPG）」専用機種に分かれており、使用するガスの種類に適したモデルを選ぶ必要があります。ガス種が異なる機器を設置すると正常に動作せず、事故につながる恐れがあるため、事前にガス会社または施工業者に確認を依頼しましょう。また、設置場所にガス栓がない場合は、新たに配管工事が必要になります。

次に重要なのが設置スペースと排湿経路の確認です。乾太くんは排気型の乾燥機であり、乾燥中に発生する湿気と熱を屋外へ排出する必要があります。そのため、外壁に面している場所が理想です。屋内に設置する場合でも、壁に排湿口を設けることで設置可能ですが、ダクトの長さはできるだけ短く、曲がりは少なくするのがポイントです。排湿トップ（外壁の排出口）は、窓や給気口などから30cm以上離すなど、安全基準を満たすように配置します。また、湿気が屋内にこもらないよう、換気環境も事前に確認しておきましょう。

さらに、電源とアースの確認も大切です。乾太くんの電源は100V（50/60Hz）で、消費電力は最大約1,300Wです。延長コードは使用せず、専用回路を設けたコンセントに直接接続するのが推奨されています。水回りに近い場所に設置する場合は感電防止のためアース接続が必要です。

また、設置台や高さの確認も忘れてはいけません。洗濯機の上に設置する「上置き台」や、床置き型の「下置き台」が選べますが、天井の高さや開閉スペースを十分に確保しておく必要があります。とくに上置きの場合、洗濯機のふたがしっかり開くか、ドラムのドアが壁にぶつからないかを事前にチェックしておくと安心です。

排水や湿気対策もポイントです。乾太くんは乾燥中に水分を屋外へ排出しますが、設置場所によっては結露対策や周囲の耐熱性を考慮する必要があります。壁材が木製や樹脂製の場合は、熱対策板を使用するなど、メーカーの施工基準に沿った対応を行うことが求められます。

最後に、設置工事の依頼先も重要です。乾太くんの設置にはガス配管や排湿工事など専門技術が必要なため、必ずリンナイ指定工事店や有資格業者に依頼しましょう。設置前の下見や現場調査を行うことで、配管ルートや設置位置を最適化でき、後からの追加工事や費用増加を防ぐことができます。

このように、乾太くんの設置前には「ガスの種類」「設置スペース」「排湿経路」「電源・アース」「設置台」「施工業者」の6つを事前に確認しておくことが大切です。これらをきちんと押さえておけば、スムーズな設置と長期的な安心・快適な乾燥生活が実現します。