作業・施工内容

2つ穴の給湯器から1つ穴循環式給湯器（フルオートタイプ）への交換には、いくつかの重要なポイントがあります。まず、「2つ穴」は浴槽の上部と下部に循環口があり、浴槽内で水を循環させるタイプです。一方、「1つ穴」は循環口が1か所のみで、浴槽の穴が1つにまとめられたシンプルな構造です。この1つ穴循環式は見た目がスッキリし、掃除も簡単になるメリットがあります。

交換工事では、既存の2つ穴のうち一方（通常は上部）を使用せず塞ぐ必要があります。この穴は専用の循環金具キャップやフタで閉じるのが一般的で、見た目も自然に仕上がります。また、浴槽自体が古くなっている場合は、穴の位置や大きさの違いにより循環金具の取り付けが難しいケースもあるため、浴槽の交換を同時に検討することもあります。

さらに、1つ穴タイプの給湯器は、循環配管が1本に集約されるため、配管のやり直しや一部新設が必要になります。マンションなどではスペースや構造の制約があるため、事前に現地調査を行い、配管の通り方や給排水の確認が欠かせません。また、追い焚きや自動湯はり機能を利用するには、対応したフルオート給湯器と循環金具を選ぶことが必要です。

なお、1つ穴式はお湯の循環効率がよく、お湯が冷めにくいという特徴があります。加えて、追い焚き配管が短くなれば、その分衛生的にもメリットがあり、レジオネラ菌などの心配も軽減されます。リンナイやノーリツなど、主要メーカーでは1つ穴循環式に対応した高機能なエコジョーズタイプも豊富にラインナップされています。

まとめると、2つ穴から1つ穴への交換は、見た目や衛生面、機能性の向上に繋がりますが、循環金具の変更、配管工事、浴槽との相性など事前確認が不可欠です。信頼できる業者による現地調査と提案を受け、快適で安全な入浴環境を整えましょう。