作業・施工内容

浴室乾燥暖房機が使用できるTES（ガス温水システム）・熱源付き給湯器を交換する際には、通常の給湯器交換とは異なるいくつかの重要なポイントがあります。まず第一に確認すべきなのは「対応する機能の維持」です。TES・熱源機は、給湯・床暖房・浴室暖房乾燥など複数の設備に対応する複雑なシステムです。特に浴室乾燥暖房機を継続して使いたい場合は、対応する暖房回路数（2温度式や1温度式）や、能力（号数）を満たしている機種を選定する必要があります。

次に、「暖房配管の確認と接続」が挙げられます。浴室乾燥暖房機は給湯ではなく温水による暖房機能を利用しており、既存の温水配管との接続が適切に行われる必要があります。長年使用している配管が劣化している場合は、交換や補修が必要になることもあるため、現地調査の段階でしっかりと確認してもらうことが大切です。

また、「設置スペースと配管接続位置の適合」も重要なポイントです。熱源機は通常の給湯器よりもサイズが大きく、接続する配管の数も多いため、壁掛けスペースやパイプスペース（PS）の寸法に収まるか確認が必要です。機種によって接続口の位置が異なるため、配管の取り回しや工事内容も変わってきます。既存の設置状況と互換性のある機種を選ぶことで、工事費用や工期を抑えることができます。

さらに、「暖房試運転・浴室乾燥機能の動作確認」も重要です。交換後は、浴室乾燥暖房機が正しく温水を受け取り、暖房・乾燥・涼風などの各モードが問題なく動作するかを実際に確認します。操作パネル（リモコン）も機種によっては交換が必要で、特にインターホン付きや浴室テレビとの連動がある場合は、対応するオプションを選ぶことが求められます。

最後に、「補助金やエコ性能の確認」も忘れてはいけません。最新のTES・エコジョーズタイプの熱源機は、省エネ性能が高く、自治体によっては補助金の対象になる場合があります。申請には工事内容の証明や書類提出が必要なため、事前に業者に相談しておくとスムーズです。

以上のように、TES・浴室暖房乾燥機対応の熱源付き給湯器の交換には、配管・機能・スペース・リモコンなど多くの要素を考慮する必要があります。信頼できる業者に相談し、現地調査をもとに適切な機種と工事内容を選定することが、快適な浴室環境を維持するための大切なポイントです。