給湯器の調子が悪いと、爆発したり火災事故が起きたりしないか不安になる方もいるでしょう。給湯器の不具合は、火災や爆発を起こすおそれがあります。本記事では、不具合の原因とその対処法、事故を未然に防ぐための対策を紹介していきます。給湯器の事故が不安な方は、ぜひ参考にしてください。

この記事を読むための時間：3分

給湯器の爆発・火災事故が起こる原因と対処法

寒く（秋から冬に）なってくると使う機会が増える給湯器ですが、それに伴い給湯器の爆発や火災事故も増えます。爆発・火災事故が起こる主な原因は、ガス漏れと不完全燃焼です。原因とその対処法をそれぞれ詳しく解説していきます。

ガス漏れの原因

長年の使用による経年劣化や、地震・台風などの影響で、部品や製品自体に不具合が起こるため、給湯器の平均的な寿命は「10～15年」といわれています。その1つが「ガス漏れ」です。漏れたガスに引火すると火災や爆発事故が起こる危険性があります。ガス漏れの主な原因は、ゴム製品の劣化です。使用環境や設置場所によっても異なりますが、ガスの配管やパッキンは耐久性が低下していく消耗品と考えましょう。

ガス漏れの対処法

ガス漏れ確認するポイントは以下の3つです。

• 給湯器の動作音に異常がないか
• ガスのにおいがしないか
• 給湯効率が急激に下がっていないか

以上の点が当てはまったら、すぐに使用を中止しましょう。ガスの元栓を閉めて、窓を開けて部屋を換気してください。

不完全燃焼の原因

ガスの不完全燃焼とは、酸素が不足して正常な燃焼ができない状態のことです。不完全燃焼が起こると、人体に有毒な一酸化炭素が発生します。火災が発生するだけでなく、中毒を起こして命に関わる事故になる可能性もあります。不完全燃焼の主な原因は以下の2つです。

• 給湯器内の水漏れ
• 吸気口の不具合

給湯器内の水漏れ

給湯器の老朽化や配管の結露によって、内部に水漏れが発生します。水漏れによって酸素の供給が減り、不完全燃焼を引き起こします。

吸気口の不具合

吸気口にほこりや汚れ（クモの巣や枯れ葉など）が溜まっている場合、内部に十分な酸素が供給されず、不完全燃焼を起こします。また、排気口が塞がっている場合も内部の空気が循環されず、結果的に吸気口から酸素を取り込めなくなるので、同様の不具合が生じます。

不完全燃焼の対処法

ガス漏れと同様に換気が重要です。不完全燃焼は火災の原因になるだけでなく、一酸化炭素中毒の危険性もあります。以下のポイントが当てはまる場合は、不完全燃焼を起こしているかもしれません。

• 給湯器から黒い煙が出ている
• お湯の温度が安定しない
• オレンジ色（赤色や黄色）の炎が出ている
• ガスのにおいがする
• 焦げ臭い

直ちに給湯器の使用を中止し、換気をしてください。

給湯器の爆発・火災事故を防ぐための対策

爆発や火災を未然に防ぐために必要な対策は、定期的なメンテナンスや点検です。1〜3年に1度、専門業者の点検を受けることをおすすめします。ここからは、ガス漏れ・不完全燃焼に対する具体的な対策をそれぞれ詳しく紹介していきます。自分でできるものもありますので、ぜひ参考にしてみてください。

ガス漏れの対策

ガス漏れの対策方法は、以下の3つです。

• メンテナンスを行う
• 適切な使い方を心がける
• 給湯器本体や部品を新しくする

自身で行うメンテナンスは、フィルターの掃除や給湯器の周辺は、メンテナンスをして綺麗に保ちましょう。また、短時間・少量のみのお湯の使用は控えて、できるだけ給湯器に負荷がかからないようにすることが大切です。さらに、製品が劣化し性能が落ちる前に、本体や部品の交換をしておくのもおすすめです。給湯器の交換や本格的な点検は専門の業者に依頼しましょう。

不完全燃焼の対策

不完全燃焼の対策もガス漏れ同様に、日々の利用方法の見直しや定期的なメンテナンスが重要です。特に吸気口・排気口の詰まりや、汚れの掃除が大切です。給湯器周りの掃除や配管の凍結・結露対策を行うことで、不具合は起こりにくくなります。

定期的なメンテナンスを行いましょう

給湯器の火災が発生する具体的な原因、対処法、対策を解説してきました。ガス漏れや不完全燃焼は、重大な事故につながるおそれがあります。事故を防ぐには定期的に点検・メンテナンスを行うことが大切です。しかし、ご自身で対応しきれないこともあります。その際は、専門の技術と知識を持った業者に頼ってみてはいかがでしょうか。